ジャズの街ニューヨーク。伝説的なジャズ・ミュージシャンが演奏し、いまも健在の老舗
ビレッジ・バンガードやブルー・ノート。これらの老舗のカバー・チャージ(入場料)はほとんどの日本人観光客にとっては安いと感じるだろう。しかし生活にもがいている現地の人々にとっては高いと感じたりする。ジャズを含めてたくさんのライブ・ハウスが集まっているグリニッジ・ビレッジ地区では、低料金から無料で聞けるところがたくさんある。私のお気に入りは、“スモールズ(Smalls)”。料金的にも雰囲気的にも好みである。特に出演者を気にせずに本格的ジャズを聴きたい人にはお勧めだ。入場料は10ドル。最初に階段を下るとそこで係員に入場料とミニマムの飲み物代を含めた20ドルを支払う。すると5ドルの価値のあるプラスチックの円形のチップ(ゲームのチップと同じ)をくれる。ビール、ワインは1杯5ドルなのでチップを1枚渡す。スコッチやカクテルは7ドル以上するので、チップ1枚と5ドル以上の差額を渡す。ビール、ワインは2杯まで支払済のミニマム料金で飲むことができる。飲み物は自分でカウンターでバーテンダーに直接頼む。プラスチックのチップだけを渡して飲み物を持って行く人がいるが、私はチップ1ドル置くようにしている。

この店はかつて酒類販売許可がなかったため、入場料10ドルだけで入れて、店内にあるジュースを無料で自由に飲むことができた。お酒を飲みたい人は、持ち込むことができた。演奏もよく、安いので週末はすぐに一杯となっていた。しかし数年前に店が閉まってどうしたかと思っていたら、また昨年から営業を始めた。オーナーが変わったらしい。店内も改装された。

演奏が始まるのは10pmからだ。そして平日と日曜日は2am、金、土曜日は4amまで続く。場所はちょっとわかりづらいかもしれない。7アベニューと10ストリートが交差したところをやや西に入った建物の地下だ。

Smalls
183 West 10th Street


ニューヨークJazz―パーフェクト・ジャズ・ガイド200