ウィッキドブロードウェイの観客動員記録が更新され、強気の劇場は単に入場料を値上げするだけでなく、プレミアム・チケットという劇場のベスト・シートを高価な金額で売り出し、売り上げを伸ばしている。

完売続きの作品は、数ヶ月前に押さえないと通常のトップ・プライスのチケットは買えない。どうしても観たいとなると、チケット専門会社(いわゆるダフ屋)を利用し、額面以上の金額を払って、手配しなくてはいけない。劇場はこれがおもしろくなく、またさらに売り上げを伸ばす為に、自分たちでダフ屋を始めたと思えるのが、プレミアム・チケットだ。劇場の中央の最良席を、その劇場のトップ・チケット(オーケストラ席やフロント・メザニン席)の1.5倍から3倍以上で販売する。半額当日券売り場に登場するようなロングラン作品は平日$150、週末$200位だが、完売公演が続く作品は、平日$250、週末$350でも売り切れとなる。

終演してしまったが、マシュー・ブロドリックとネイザン・レインというブロードウェイの人気コンビを生み出したミュージカル“プロデューサーズ”は、完売公演が続くため、このプレミアム・チケットで大もうけした。現在“ウィキッド”も売り上げ記録をこのチケットで常に更新している。アメリカには限度がないと感じることは多くある。この秋に開幕するミュージカル“ヤング・フランケンシュタイン”は、プレミアム・チケットを平日$275、週末$350で販売するだけでなく、さらにその上にプレミア・チケットという席を用意し、平日$375、週末$450で売り出す予定という。この作品を演出するのはスーザン・ストローマン、脚本、作詞はメル・ブルックという、“プロデューサーズ”と同じクリエイティブ・コンビだ。業界内でもさすがに貪欲すぎるという声は聞こえるが、これが成功すれば、他の劇場も続くことは間違いないだろう。



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