かつては治安が悪いニューヨークの代名詞だった落書き。
夜に人気がなくなる倉庫街に描かれる。
地下鉄車両や橋やビルの高層部に描かれた落書きを見るたびに、どうやって描かれたのか、たくさんの人が不思議がっていました。
ギャングの縄張りを示す符号も記されていた為に、治安が悪く、落書きが多い場所へ近寄らざるべからず、という警告でもあった。
凶悪犯罪で亡くなった人を追悼し、人種差別撤廃など人権を訴えた壁画がスラム街の住民の叫びでもありました。
時代は変わり、ニューヨークでは凶悪犯罪が激減して、まだ社会不平等などを訴えるものもありますが、地域を象徴する壁画も増えています。
人に知られないように夜に忍び込んで描くものではなく、お金をもらって描く、プロのアーティストによる壁画です。
コミュニティのアイデンティティーを示したり、住民の結束を高めるために、地域で壁画アーティストに依頼しています。
またレストランなどでも宣伝のために、店舗のシャッターに描いてもらうものもあります。
壁画アーティストたちは非営利団体を発足することで、税金優遇も認められています。
壁画の料金は、壁の大きさやデザインにより、2000ドルから6000ドルだそうです。
ギリシャ移民が多いクイーンズのアストリア地区ではギリシャ移民のアイデンティティーが描かれています。
1939年の万博を記念とするもの。
ヤンキース・スタジアムの近くにはもちらんヤンキースの選手の壁画。
ブルックリンのウィリアムズバーグなどのかつて治安の悪かった倉庫街にはたくさんの壁画があり、現在トレンディ地区となり、たくさんの若者が集まっています。洒落たカフェや新しい文化の動きなどを感じることができます。散歩するだけでも楽しい地区が広がっていますが、ブッシュウィック地区など、まだ犯罪が多い場所もありますので、夜に人気のないところを歩くことは避けましょう。
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